新しい飲食店開業
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加 盟 契 約 か ら オ ー プ ン ま で を 学 ぶ
事業計画、店舗施工や教育研修などオープンまでのステップは多数
〈事業計画の作成〉
事業計画は自分で考える
法人化、個人事業者かの検討を
 開業までのプロセスは本部により若干の違いはあるが、一般的には図4のようなフローチャートとなっている。
 加盟希望者はFC本部に加盟したい旨の意思表示をすると、まず物件の選定が行われる。当該FCの基準に沿ってある程度物件が定まれば、立地・商圏調査がなされる。そして、その物件・立地でいけそうだということになれば、具体的な事業計画が作成される。物件の取得・造作費用、予想される売上高・経費などが試算され、さらに加盟希望者が準備できる自己資金額などが加味され、資金計画と予想収支計算書が示される。この内容に加盟希望者が納得すれば、FC契約締結となるのだ。
 この時、物件は本部が確保してあるものを斡旋してくれる場合もあるし、または、自分ですでに所有していることもあるだろう。このようなケースでは物件決定が早く、契約から出店までの期間が比較的短くなる。
 一方、FC契約締結後に物件選定が行われることもあり、この場合は物件が決まるまでに時間がかかるケースもある。それに伴い契約から出店までのタイムラグも長くなる。その期間に研修が行われる場合も多い。
 しかし、これら立地調査・物件選定などの作業については、フォローはしても積極的には行っていない本部もある。その場合、これら作業のかなりの部分を自分で行わなければならない。慣れないことだから本部に頼りたいという気持ちはあるだろう。しかし、立地の見方とか事業計画の立案というのは、商売をやるにあたり是非とも身につけたい知識である。だから、自分から進んでやった方がよい。そうすれば実力とともに自信も身についてくる。
 つけ加えれば、本部がすべて請け負ってくれても自分なりに考える姿勢が重要だ。本部が計画を示しても、なぜそういう判断をしたのかということを質問したり、自分の考えを積極的に述べよう。その店を経営するのは加盟者自身なのだ。

 また、事業計画の段階で法人化して会社組織にするのか、それとも個人事業者として営業するかの検討も必要である。法人化のメリットは、個人よりも社会的信用が高まり、社会保険・税金等でも有利な面があること。現在は有限会社をつくるのに資本金として最低300万円が必要だ。一方、当初は個人事業とし、何年後かに会社を設立するという目標を立てるのもいいだろう。
 地元の商工会・商工会議所に加盟すれば、横のつながりを持てる。また、経営面や資金繰りなどの相談にものってもらえる。


FC加盟契約からオープンまでの流れ 図4

〈店舗施工と教育研修〉
店づくりと人づくりに注力
マニュアルをマスター
 物件が決まれば、具体的な準備に入る。主なものは、ハードである店づくりとソフトの要となる人づくりである。FCに加盟しない独立開業ならば、顧客ターゲット、仕入れ先、商品計画、販促計画などの店舗運営にかかるさまざまな要素を自分で考慮して決めなければならない。しかし、FCではこれらはフォーマット化されているため、加盟店はその研修を受けることになる。
 まず、店づくりでは店舗設計が行われ、施工に入る。FCでは標準店舗が決まっているから、これに沿って行われる。工事が終了すれば、必要な什器備品、商品が搬入される。FCの看板が掲げられれば、スタートも間近だ。
 これら店づくりと並行し、店舗運営には欠かせない人づくりが行われる。まず、オーナー自身の研修だ。内容は、事業主として経営に必要な知識や店舗運営の日常作業についてである。
 事業主として必要なのは、経営資源である「人・モノ・金・情報」を管理する能力。ただし、FCにおいては情報の管理は本部が中心に行うのが普通なので、それ以外の内容が中心となる。また、店舗運営に必要な知識は業種業態や各FCにより異なるが、何にせよ詳細な業務マニュアルを渡され、それに沿って行われる。このマニュアルは日常業務の根幹をなすものだから、完璧にマスターするよう心掛けよう。
 特に、飲食業やサービス業のように商売に特別な技術が必要なFCであれば、その習得ができるまで念入りな研修が行われる。この技術はチェーン全体のブランドを維持する重要なポイント。多数ある加盟店の中に一つでもレベルの低い店舗があればチェーン全体のイメージ低下に繋がりかねない。
 これらは、本部の研修センターまたは直営店で、店舗完成後はその現場で実施されることになる。研修期間は各FCで異なるが、飲食業では1ヵ月に渡ることもある。

 次に、店舗スタッフの募集がある。家族だけで運営できればよいが、たいていパート・アルバイトを数人雇用し、シフトを組むことになる。会社組織にするのなら、それ以外に社員を雇用することもある。
 募集手段としては、親戚・知人に声をかける、募集広告を掲示する、新聞広告などの媒体を利用するといった方法がある。必要なコストや応募してくる人の信頼性を考慮すれば、最初は知人などの口コミで探すのが確実だろう。
 パートといえども人件費は固定費であるから、後々の資金繰りに影響を及ぼす。また、接客が不可欠のFCではスタッフのレベルが業績に与える影響は大きい。必要な人数の決定から人物の選定は慎重に行った方がよい。
 スタッフが決まれば、次はその研修だ。この際、重要なのは自分が彼らのリーダーであるという自覚をしっかり持ち、有効なリーダーシップを発揮することだ。店舗運営の具体的内容は、マニュアルなどを用いて一通り教育・研修できるだろうが、良い店にするためには気持ちよく働いてもらえるよう、人間関係を良好に保つ努力も重要だ。


〈オープンに向けた心の準備〉
販売促進は本部が支援
コンディションを整えて臨もう
イラスト1
 ここまで来たら、いよいよオープン準備である。オープンを告知する広告や何らかの販売促進が行われる。これはたいていの本部が支援してくれる。
 しかし、オープンに先駆けて最も重要なのは加盟者自身の心構え。そして、家族が一致団結して、新しい生活に取り組もうという姿勢の再確認だ。不安と期待が入り交じり落ち着かない日々となるだろうが、コンディションを整え、開業を成功に繋げたい。



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